繰延税金資産 [ニュース]
繰延税金資産って難しい言葉が、検索上位にランク付けされていますね。なんでしょうか、この繰延税金資産とは?
繰延税金資産を調べてみると、会計上の難しい用語が、次々と表れてくるので、少しずつひも解いてみましょう。
繰延税金資産は、会計処理と税務上との、「費用」の扱いが異なるため、これを解消するために発生する資産のことを指すらしいですね。
会計上は、最もシンブルにいうと、「収入ー費用＝利益」となり、普通は、この利益が税務上の「課税所得」になり税金が計算されます。
しかしながら、様々な会計規則や税法により、この費用の扱いが、会計処理と税務処理とで異なる場合があるので、例えば、会計処理上は「当期費用」となっても、税務上は当期の費用とならず将来の費用で計上できる費目があると、当期は課税所得が増加し税金が増えてしまいますよね。
これを解消するため、将来の会計期間に計上する税金を、当期に前払いしたことにして（これを繰り延べ処理といいます）、資産として計上する方法なんですね。
難しいですね。
当期は、税金を多く払う計算になってしまうので、「法人税等調整額」を計上することで、「当期利益」を増やすことができるのですね。ただ、費用計上できる時点で、これを解消しなければならないので、その将来の時点では、繰り延べ税金資産を減少させて、その分の当期利益も減ることになります。
この繰り延べ税金資産に計上できる項目としては、有価証券の評価損などがありますが、今回、この繰延税金資産が注目されたのは、りそなホールディングスが、この９月の中間決算で、純利益を1750億円（予想700億円）に上方修正したことで、検索上位に入った模様です。
色々と調べてみて分かったのですが、こうした会計・税務処理が複雑なので、当期利益が増えたから業績が向上したと、単純に捉えてはいけないのです。
株式投資を行っている方で、ファンダメンタルズを重視して銘柄選択を行っている方は、特に注意が必要です。
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タグ：繰り延べ税金資産
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